みんなどんな本を読んでいるんだろうか?
どんな本が楽しいのかな?
とてもおもしろい本を読んだけど、誰か興味を持ってくれるかな?
こんな気持ちを携えて読書会をスタートさせました。
梅の花が見頃を迎えた2022年3月16日(水)、好きを語ろう読書会(京都伏見桃山)が招集され、5名で好きな本を紹介しあいました。
庶民向けコーヒーチェーン店で19:00~20:00の1時間、計5冊の本が紹介されました。
では以下に、どんな本が紹介されたか記します。
赤毛のアン(モンゴメリ)
紹介者:グロ
言わずと知れた名作小説。
『自分のような歳になって、若い女の子向けの本を読んでも面白くないんやろうなぁ。でも名作やから読んどかないとなぁ』と手にとったら、とても面白い!
今で言うキャラ小説でアンが可愛い。親のような視点で読める。
アンがお喋りモンスターで行動をいちいち説明してくれるところが可愛い。
空想癖でトラブルメーカーなので面白い。
アンは自分の想像力に誇りを持っていて、そのお陰でとても人気になる。
最近、『豊かさってのは想像力のことだよなぁ』と思うようになったので共感する。
ネットもテレビもなく娯楽の少ない時代だけど、「お茶会」を楽しみにしてて、『そっちの方が幸せなんかもなぁ』と思った。ネットもテレビも捨てて、お茶会で幸せになりたい。
虹のプレリュード(手塚治虫)
紹介者:はる
手塚治虫作の短編漫画。
小5の春、付録の冊子で読んだところ、感激! 今読み返すと短いけれど、当時はとても長く感じた。想像力を掻き立てる重みがあった。裏の物語が重厚。
今のウクライナ情勢に似ている。舞台は19世紀のポーランドのワルシャワ。芸術や恋の物語。
ワルシャワ音楽院に入学するところから物語が始まり、男女が出会い、心が揺れ動き、そして戦争の悲劇。
骨董品店のピアノ、作者不明の楽譜、恋の行方……。
短い話ですぐ読めるけれど、舞台化されたりもするくらいに奥が深い。
プレリュードとは前奏曲のこと。虹の前ぶれはやはり雨ですかね。
ひと(小野寺史宜)
紹介者:マグロ
ヒューマンドラマの小説。
主人公は20歳。諸事情あって大学を辞めた。
両親と死別し、とても貧乏になった。
ある日商店街を歩いていると、とても美味しそうなコロッケに出くわす。
しかし、その最後の1個のコロッケをおばあさんに譲って買えなくなった。
じゃあハムカツにしようとしたけれど、たった120円の金がない!
そんなところから、人と人とが支え合う人生ドラマに発展していく。
読んだ後にはホロリを涙が溢れた。
本屋大賞で2位になった作品。
『今年はこれ以上の作品に出会えるのだろうか?』と思わせる内容。
ハリー・ポッターと賢者の石(J.K.ローリング)
紹介者:サム
言わずと知れた大人気ファンタジー小説。
有名なので紹介するには及ばないと思っていたが、身近な人が「何でこんなに売れたのかな?」と言っていたので、その回答として紹介したい。
2001年頃、この本と2巻をプレゼントしてもらった。姉と取り合いながら読んだ。
最初は子供向けの冒険小説で、いじめられていた主人公が成長し、悪者をやっつける話で幼い内容だと思う。
だが、巻が進んでいくうちに複雑になり、裏事情も分かってくる。
これが自分の成長にピッタリ合っていたので、一緒に育ったという実感を持っている。
ハリーと同世代の子どもたちに向けた作品だったと思うし、それが作者の力量だと思う。
不思議絵師 蓮十(かたやま 和華)
紹介者:ひゆり
江戸時代を舞台にした小説
主人公は浮世絵師でとても美男子。
しかし、彼は絵を完成させることができない。
なぜならば、絵を描ききるとそれが実物となって出てくるのだ!
すごい能力だが、主人公はコンプレックスを抱いている。
そんな中、絵で歌川国芳と対決することになるのだが……。
紹介された本は以上です。
感想
読書会は2ヶ月半ぶりの実施になりました。読んだ本もたまっていた。
慌ただしい年始を避けたら、オミクロンがやってきて、あっという間に3月。飛ぶように時間が過ぎていきます。
開催日を指折り数えていたら、いつもの喫茶店は18:00閉店になって変更を迫られるし、変更したらちゃんと連絡が伝わったかソワソワせねばならんし、波乱はあります。
「キャンセルします」「遅刻します」「これを最後にします」
こんな連絡がきたりもする。
21時閉店だと思っていたら、20時閉店だったりする。
信じれる情報はどこにある?
思い通りにはなりません。
ですけど、とても有意義な時間が過ごせた。シンプルに言うと愉しい。
『読みたい』と思うし、『そんな読書体験があったのか』とも思う。
活字離れが進むのはしょうがない。本を読むには積極性が必要だし、労力がかかる。私だって動画も漫画もゲームも好きだ。
だけど私は文章を読みたいし、書きたい。
文章を読む人がお互いに動機を強化できるような会があるといい。
「面白い本があるよ!」と、聞いてもらえる会、知れる会。
てなわけで、読書会を続けようと思う。
無償労働は避けたいが、世界に必要だと思うものを作って生きていこう。
今後は分かりやすいように第3水曜日で固定しようと思います。
てなわけで、次回もよろしくお願いします。
紹介本リンク
赤毛のアン(モンゴメリ 村岡花子訳) https://amzn.to/3u3p5xW
虹のプレリュード(手塚治虫) https://amzn.to/3JkvcEC
ひと(小野寺史宜) https://amzn.to/3qjupMB
ハリー・ポッターと賢者の石(J.K.ローリング)https://amzn.to/36uHID8
不思議絵師 蓮十(かたやま 和華)https://amzn.to/3CW2d7H