好きを語ろう読書会8ギジロク(B)


2021年11月10日(水)、好きを語ろう読書会(京都伏見桃山)が招集され、12名で好きな本を紹介しあいました。

好きを語ろう読書会8ギジロク(A)の続きです。

2卓に分かれましたが、サム卓で紹介された本は下記です。

ソロモンの犬(道尾秀介)

紹介者:maguro

ミステリーと青春小説の両方の要素を併せ持つ作品。
主人公は4人の大学生で、心理描写や恋愛模様がリアル。
友人の飼い犬が突然道路へ走り出し、トラックに轢かれて死んでまったという出来事から、なぜそのような事が起こったのかを解き明かしていく。
二輪車で走る描写を読むと、自分も二輪車に乗りたくなる。
この作者はダークな作品が多いが、この作品は読みやすく初心者向けでオススメできる。

深い河ディープリバー(遠藤周作)

紹介者:タクミ

遠藤周作の最後の作品。深い河とはガンジス川のことを表しており、沐浴した者は誰でも救われるとされている。
この本では5人の登場人物がそれぞれの悲しみなどを背負ってガンジス川にやってくる。
特に欲深で愚かな女性がガンジス川に救われたときに言うセリフに作者遠藤周作の人生の集大成を感じ、好きである。

紹介者タクミさんもガンジス川に訪れた事があり、その際に2回も病院のお世話になった(!)という話がとても面白かったです。

鴨川ランナー(グレゴリー・ケズナジャット)

紹介者:まけ

京都文学賞という一般応募もできる文学賞を受賞した作品。
高校で日本語を学んだ主人公が、京都の鴨川に訪れ散策する。
日本への思いを強めた主人公は日本語を勉強を続け、やがて日本の学校にて英語の授業の助手として働く事になった。
しかしあくまでも外国人として扱われる疎外感に悩む事になる。
不思議な日本語の文体や、京都の風景の捉え方が独特なのが新鮮。

インドカレー屋のお店に行くとカタコトの店員に接客してもらうが、外国人らしいその振る舞いを期待している自分もいるなぁという話題で盛り上がりました。

伝え方が9割(佐々木圭一)

紹介者:ハル

実用書。パソコン教室の教室長になった時、伝え方のテクニックを身につけたいと思って手に取った。
続編もあるが、この一冊だけで充分にビジネスにも役立つ内容。
例えばデートに誘うなら「〇〇に行く?行かない?」で聞くよりも「〇〇と△△、どっちに行きたい?」と誘った方がオッケーを貰いやすい。
パソコン教室では信頼関係を築いた上でやりたい事を聞き出して、「一緒にやりましょう!」という事によって教室の魅力を伝える事ができた。
家族間のコミュニケーションにも使うことができる。

NATURAL HISTORY生きとし生けるもの(作・M.B.ゴフスタイン 訳・谷川俊太郎)

紹介者:ミシャ

谷川俊太郎さんの訳した洋書の絵本。
夜なので癒し系のものを、と朗読してくれました。
優しい声での朗読で、思わず途中目をつむって聞いてしまいました。
このような絵本を描いてみたいとのこと。
絵も文章も、シンプルほど難しい。

谷川俊太郎さん好き!と盛り上がり、改めて谷川さんの凄さを感じました。

よだかの片想い(島本理生)

紹介者:サム

顔に太田母斑という目立つアザがあるアイコが主人公。
アザによって傷つくことも多かったアイコは恋やオシャレとは距離を置き、勉強に邁進し、院生として過ごしていた。
「顔にアザや傷のある人」がテーマの本の取材を受ける事になり、本の表紙になる。
本の映画化をきっかけに監督の飛坂と対談するが、アイコは飛坂に恋をしてしまう。

初恋を通して、自分の痛みだけではなく他人の痛みにも向き合い成長していく話。
素直な文体の一人称視点なのでとても感情移入できる。


上記はサムによるまとめでした。

一応、事務局のグロのコメントを書いておくと、
「こちらの卓にも参加したかったな」
ですね。

鴨川ランナーはちょっと気になっていた。
私もまぁまぁランナーですからね。

次回

12月1日(水)です。

好きを語ろう読書会9話(こくちーずプロにとびます)

リンク

ソロモンの犬(道尾秀介)https://amzn.to/3CeGWEn

深い河ディープリバー(遠藤周作)https://amzn.to/30oUzn1

鴨川ランナー(グレゴリー・ケズナジャット)https://amzn.to/3HkFYKm

伝え方が9割(佐々木圭一)https://amzn.to/3neAHwb

NATURAL HISTORY生きとし生けるもの(作・M.B.ゴフスタイン 訳・谷川俊太郎)https://amzn.to/3kxdF1t

よだかの片想い(島本理生)https://amzn.to/3qxMebT


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です